知的障がい者が働く場

Shogy2008-08-25

 今日は仕事の一環で、生活弱者といわれる知的障害を持つ人たちの職場などを訪問しました。日常生活で特に気にしないで過ごしている我々にとって、知的障がい者の働く場を見るということは滅多にない良い機会でした。まず訪問したのが〔とうふ工房「豆のちから」〕という福祉作業所。ここは障害を持つ人たちの親御さんが立ち上げたNPO法人でした。ここの豆腐は無添加で豆の味がするおいしい豆腐で、近所でも評判の良い商品を製造販売しているところでした。また豆腐だけでなくプリンなど豆を使った商品も扱っていました。
 次に訪れたところは、?共進松戸リサイクルセンターで主に電化製品の冷蔵庫、洗濯機、テレビ、ビデオ、パソコンなどを解体して、金属やプラスチック、基盤、導線、電子部品に分け資源回収業者に卸す中間業者でした。ここは福祉作業所ではなく、9時から4時まで勤める職場です。工具を使い、解体していく作業をする技術者として働く職場です。
     
       
ここの社長さんや指導員の方の暖かみのある障害を持つ従業員への接し方に感銘を受けました。特に素晴らしいと思ったことは、仕事を流れ作業にせず、自分が受け持った仕事は自分の速度で一人で最後までやる方法をとっていて、一人一人を一人前の解体技術者を育てていたことです。
     
まず工具の正しく安全な使い方徹底して覚えさせてから、順次解体の仕事をさせていき、出た資源ゴミを写真を見て分別させていくそうです。このような働く場を見たのは初めてだったので、怪我もせず危険とも思える解体作業を自分のペースでやっている方々を見てなんだかこう、それがし胸に何やらこみ上げるものがありました。
 最後に行ったところは学校を出てから、職場や作業所に行くまでの期間をつなぎながら、社会人として自立していかせる多機能型事業所「かりん」というところを訪問しました。ここでは半分学校のようなところで、今年の7月に開所したばかりのところでした。受注した作業をしながら生活も学ぶスタイルの施設です。障害を持つ親御さんにとって素晴らしい施設と感じました。こういうところが各町内にあればなあ…とも感じました。
     
 我が日本は先進国の仲間と言われますが、欧米と比べまだまだ生活弱者への対応は遅れています。実力主義、働けないものは切り捨てという考えでは本当の意味での文化国家、第一級国家とは言えないと思います。
民族や宗教、出身地、障害をもつことで差別されることのない国家に変身し、日本がいち早く名乗りを上げることが出来たらなあと思う今日でした。

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